4. データシートの活用シナリオ
データシートは非常に多機能ですが、ここでは具体的な業務シナリオを通じて、その便利な使い方をいくつかご紹介します。これらの例を参考に、ぜひご自身の業務に合わせてデータシートを最大限にご活用ください。
シナリオ1:特定カテゴリ商品の価格と在庫を一括で確認・修正したい
目的: 「アクセサリー」カテゴリに属する商品のうち、価格が1000円未満で、かつ在庫数が5個以下のものを素早く見つけ出し、必要に応じて価格や在庫数を修正したい。
- 商品データシートを開きます。 (サイドメニュー > データシート > 商品)
- 「カテゴリ(category.name)」列でフィルターを設定します。
- 列ヘッダーのメニューを開き、フィルタータイプ「次と等しい」を選択し、「アクセサリー」と入力(またはリストから選択)します。
- 「価格(price)」列でフィルターを設定します。
- 列ヘッダーのメニューを開き、フィルタータイプ「より小さい」を選択し、「1000」と入力します。
- 「在庫数(stock.quantity)」列でフィルターを設定します。 (※在庫数は関連データのため、表示されていない場合は列パネルで表示させる必要があります)
- 列ヘッダーのメニューを開き、フィルタータイプ「より小さい」を選択し、「5」と入力します。
- 条件に一致する商品だけが絞り込まれて表示されます。
- 必要に応じて、「価格」や「在庫数」のセルを直接クリック(またはダブルクリック)して編集モードにし、新しい値を入力します。 変更は入力後に自動的に保存されます。
- (オプション) この絞り込み条件を頻繁に利用する場合は、「低在庫・低価格アクセサリ」のような分かりやすい名前でカスタムビューとして保存しておくと、次回からワンクリックで呼び出せて便利です。 (詳しくはカスタムビューのページをご覧ください)
(商品データシートでカテゴリ、価格、在庫数フィルターを設定するキャプチャ)
シナリオ2:新しく作成したバッジを、複数の商品に一括で関連付けたい
目的: 新規に作成した「期間限定セール」バッジを、特定のセール対象となっている商品グループに属するすべての商品に、効率よく関連付けたい。
- 商品データシートを開きます。
- 「商品グループ(productGroups.name)」列でフィルターを設定し、対象となるセール商品グループを選択します。
- 対象グループに属する商品だけが絞り込まれて表示されます。
- 絞り込まれたリストの最初の商品の「バッジ(badges)」列のセル(リンク表示されている部分)をクリックします。 関連データ(バッジ)を選択するための編集ウィンドウが開きます。
- 表示されたバッジのリストから「期間限定セール」バッジを探し、そのチェックボックスをオンにします。
- 編集ウィンドウを閉じます(または保存ボタンがあればクリックします)。 これで最初の商品の関連付けが完了しました。
- (一括適用方法)最初の商品の「バッジ」セルの右下に表示される小さな四角(フィルハンドル)を、下方向に対象商品の最後の行までドラッグします。 (Excelのオートフィル機能と同様の操作です)
- (個別適用方法)または、各商品の「バッジ」セルを個別にクリックし、編集ウィンドウを開いて「期間限定セール」バッジのチェックボックスをオンにしていく方法もあります。 (行数が多い場合は時間がかかりますが、より確実な方法です)
(商品データシートのバッジ列で編集ウィンドウを開き、フィルハンドルを使うキャプチャ)
シナリオ3:登録キーワードの効果測定のため、表示回数やクリック率を確認したい
目的: 登録している各キーワードについて、Rakuboが集計している(または将来的に集計する可能性のある)表示回数やクリック率などのパフォーマンス指標を確認し、効果の低いキーワードを見つけ出して改善策を検討したい。
- キーワードデータシートを開きます。 (サイドメニュー > データシート > キーワード)
- 画面右側のサイドバー(ツールパネル)を開き、「列」タブを選択します。利用可能な列リストから、「表示回数(impressionCount)」「クリック数(clickCount)」「クリック率(ctr)」といったパフォーマンス指標に関連する列(※Rakuboの機能として存在する場合)を探し、チェックボックスをオンにしてグリッドに表示させます。
- 「クリック率(ctr)」列のヘッダーをクリックして、昇順(クリック率が低い順)に並べ替えます。 (もう一度クリックすると降順になります)
- 並べ替えられたリストを見て、クリック率が特に低いキーワードや、表示回数が極端に少ないキーワードなどを確認します。
- 必要に応じて、効果が低いと判断したキーワードの「有効(isActive)」列のチェックを外して無効にする、などの編集を行います。
(キーワードデータシートで列パネルから表示列を追加し、CTRでソートするキャプチャ)
シナリオ4:商品カテゴリごとの平均価格と在庫合計数を把握したい
目的: どの商品カテゴリが高価格帯の傾向にあるか、また、どのカテゴリの在庫が相対的に多い(または少ない)のか、といった全体像を把握したい。
- 商品データシートを開きます。
- サイドバー(ツールパネル)の「列」タブを開きます。
- 利用可能な列リストから「カテゴリ名(category.name)」を探し、それを「行グループ」セクションにドラッグ&ドロップします。 これで、グリッドがカテゴリごとに行グループ化されます。
- 次に、「価格(price)」列を「値」セクションにドラッグ&ドロップします。 デフォルトでは集計方法が「合計(Sum)」になっていることが多いので、表示された「価格」のラベルをクリックし、集計方法のリストから「平均(Avg)」を選択します。
- 同様に、「在庫数(stock.quantity)」列を「値」セクションにドラッグ&ドロップします。 こちらは通常、デフォルトの「合計(Sum)」のままで問題ありません。
- これで、グリッドの各カテゴリ行(グループヘッダー)に、そのカテゴリに属する商品の平均価格と在庫合計数が集計されて表示されます。
(商品データシートでカテゴリを行グループにし、価格(平均)と在庫数(合計)を値セクションに配置するキャプチャ)
ここでご紹介したのは、データシートの活用方法のほんの一例です。データシートが持つフィルター、ソート、グループ化、ピボット表示、関連付け編集といった多様な機能を組み合わせることで、日々の様々な業務ニーズに対応できる可能性があります。ぜひ色々な操作を試していただき、ご自身の業務に最適な、効率的な使い方を見つけてください。